COLUMN(読み物)&ニュース 読み物 賢いレインウェアの選び方 (3) 機能も価格も千差万別!素材の違いを知ってレインウェアを賢く選ぼう

賢いレインウェアの選び方 (3) 機能も価格も千差万別!素材の違いを知ってレインウェアを賢く選ぼう

レインウェアは素材によってどんな違いがあるの?

どんなレインウェアを選べばいいのか迷っている人のための「賢いレインウェアの選び方」も第3回。今回はレインウェアの素材についてのお話です。

日常でのちょっとした外出からスポーツ・アウトドアなどのレジャーシーン、野外フェス、長時間にわたる現場作業など、雨を防ぎたいシーンは千差万別。当然そこで求められる性能や機能もさまざまであることから、レインウェアにはそのシーンや目的に適した多様な素材が使用されています。

今回はそれらの素材の基本的な特徴や、どんな目的に適しているのかを知ることで、より賢く自分にピッタリのレインウェアを選んでいきましょう。

レインウェアに使用されている生地・素材の一般的な特徴

PVC(ポリ塩化ビニール)

PVCとは塩化ビニール樹脂のことで、正式には「塩化ビニールポリマー」といい、略して塩ビと呼ばれていたりもします。

保湿性が良く耐久性があり、水を全く吸わないという特徴から、雨ガッパをはじめさまざまな製品や材料として使用されています。レインウェアはフィルム状態の素材を高周波により熱をかけて生地同士をくっつける(「圧着」する)方法で作られます。このため縫製品と比べて複雑なデザインが難しい反面、ベーシックなデザイの安価な大量産モデルに向いています。

ただ重量があり熱に弱く、また低温で焼却すると有毒ガスが発生するというデメリットがあるため、近年では次に挙げるEVAに取って代わられつつあります。

EVA(エチレンビニールアセテート)

無公害の環境にやさしい素材であることから、近年PVCのレインウェアに取って代わりつつある素材です。軽量で柔らかく弾力があり、焼却しても有毒ガスを出さないというメリットがある一方、PVCに比べて引き裂きや熱に弱いというデメリットがあります。

PVCラミネート

PVCラミネートとは、ポリエステルやナイロンなどの表生地の裏にPVC(ポリ塩化ビニール)をラミネートした素材で、低価格のレインウエアに最もよく使われている素材です。経年劣化が少なく丈夫で摩擦に強いメリットを持ち、こすれても安心。海水などにも強く丈夫です。

欠点は重いことと、劣化するとラミネートがボロボロに剥離してしまい、早ければ数年で使えなくなってしまうということです。また透湿性はありませんので蒸れやすいという弱点もあります。消耗の激しい現場作業などの作業者におすすめです。

>>PVCラミネートを使用したレインウェアを探す

PU(ポリウレタン)コーティング

生地の裏面にポリウレタン樹脂をコーティングした防水素材です。PVCラミネートに比べて軽くてしなやか、比較的価格も高くないため、機動性と快適性を重視した手頃な価格のレインウェアに多く使用されています。

現在、PUコーティングされた生地には透湿性が「無いもの」と「あるもの」の2種類あります。その昔は無透湿のみでしたが、近年では技術の進歩によりコーティングに無数の微細な穴を開け、透湿性を確保したタイプが登場してきています(※後半の「高機能な防水透湿素材」を参照)。また劣化しやすくデリケートな樹脂のため、保管方法によってはすぐに使い物にならなくなってしまうこともありますので注意しましょう。

主な用途としては日常使いや通勤、レジャーが適しており、軽作業にもおすすめです。

>>PU(ポリウレタン)コーティングを使用したレインウェアを探す

TPUラミネート

TPU(熱可塑性ポリウレタン)はスマートフォンの保護ケースなどにも利用される応用分野の広い樹脂素材です。高い防水性だけでなく、加水分解等の劣化が従来のポリウレタン樹脂よりも起きにくいため、軽量ながらも長持ちする防水素材です。さらに加工方法によって透湿性やストレッチ機能を付け加えることができ、「ストレッチ・透湿・防水・軽量素材」という高機能防水透湿素材を実現することも可能です。

>>TPUラミネートを使用したレインウェアを探す

素材別の特徴比較表 ※当社比

  PVC EVA PVC
ラミネート
PU
コーティング
TPU
ラミネート
高機能
防水透湿
素材
防水性
撥水性 × ×
透湿性 × × × ×~◯ △~◯
耐久性    
ストレッチ性 × × × × 一部の製品で◯ 一部の製品で◯
重量
価格帯 低~中 低~中 中~高
主な用途 低価格・コンパクトで非常用やレジャーに 低価格・コンパクトで非常用やレジャーに 通勤通学など日常生活のあらゆる用途やワークシーンに 日常からレジャー、ウォーキング、ゴルフ、軽作業など 日常からスポーツ、アウトドア、現場作業など アウトドアや過酷な環境での仕事といった激しいアクティビティに

高機能な防水・透湿素材から選ぶ

近年では、上記のようなベーシックな防水透湿素材だけでなく、以下に挙げるような素材メーカーが開発した最先端の高機能防水透湿素材が生まれています。これらはモデルによっては非常に高価な反面、日常だけでなく、より過酷な環境で激しいアクティビティを行う場合にも適しています。

エントラント(PU系)

東レの優れた技術から生まれた機能性とファッション性が調和した防水・撥水・透湿性の高機能なポリウレタン(PU)コーティングの防水透湿素材です。ハニカムミクロポーラス構造(無数の小さな穴構造)により、雨粒よりも小さな穴が外側からの雨粒を通さず、衣服内の水蒸気(雨粒よりも非常に細かい)となった汗は通すという性質を備え、これが防水性と透湿性をバランス良く両立させています。

スキー、スノーボード、アスレチック、レインウェアなど様々なスポーツ、気象条件に対応できる高機能素材です。さらに、生地の表面には撥水コーティングが施されており、水をかけても生地の上を滑るように水滴を弾きます。

>>エントラントを使用したレインウェアを探す

ブリザテック(PU系)

透湿防水素材「ブリザテック」は、生地表面からは内部まで水を浸透させず、同時に衣服の内側に溜まった湿気を外に放散する透湿性を兼ね備えた高機能防水透湿素材です。また生地表面に撥水加工を施すことによって表面に落ちた水をはじきます。

特殊な技術によって中層に形成された特殊なポリウレタン膜により、水圧がかかっても内部まで水がしみこみません。そのため水系の汚れはすぐにふき取ることによって、つき難くなっています。さらに内部に溜まる湿気は外に放出する性能をもっているので長時間座っても蒸れることなく、不快感を解消します。

>>ブリザテックを使用したレインウェアを探す

まとめ

以上、カジメイクで取り扱っているモデルで使用している物を中心に、レインウェアの素材についてご紹介しました。でも上記で取り上げた防水透湿素材は、現在さまざまなモデルで使われている数多くの種類のうち、ほんの少しでしかありません。これからもし新しい素材に出会ったら、それぞれどんな機能が優れていて、どんな特徴をもっているのか、そんなことに気をつけながら自分に合ったレインウェアを見つけてみるとよいでしょう。

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